W E g o
02.[異国情緒](1/1)










誰かを殺せば殺す程
幸せが降ってくるというなら
僕は一体今まで何人の命を
奪って生きてきた事になるだろう


君を笑わせば笑わす程
愛が優しくなると知ってながら
僕は昨日も君を泣かせたまま
鉄の扉を閉めてしまったんだ



呼ぶ声さえも
野次に聞こえてしまう
今の僕なら

君の涙くらいで
胸が痛くなるはずも
ないのにね



僕がもっと良い人間だったなら

この世界で今日も起こる
沢山の悲劇や紛争に
本気で泣けるのに

爆弾で家を焼かれた
義足の少年がいつか
テレビで言っていた


「僕達が望むのは
こんな光じゃない」

































平和を装って今日も世界で
有数の先進国、日本の上で暮らし
どこかで落とされている
耳をつんざく爆撃の音も届かない


僕は思う、こんな世界の情勢を
知りながらも、心の中では
君のその笑った顔さえ守れれば
世界なんてどうなってもいい



そんな事思ってしまう
僕はきっと
酷い人間だろう

そんなただ1人しか
想えない
チッポケな人間だ




僕がもっと大きい器だったなら

今頃、マシンガンを持つ
少年のその涙を
拭ってやれるのかな

今まさに生まれた
新しい大切な命を
戦火から守れるかな


「僕が生きたいのは
こんな世界じゃない」




































それでも残酷にも
今日もニュースは戦火を
取り上げている


それをヘラヘラ笑って
終わらせる、この国には
愛は似合わない


真実の愛を語る資格は
僕にも無い









僕がもっとあからさまな人間なら

こんな中途半端な
優しさや愛情を抱かずに
笑い飛ばせる

逆に、こんな諦めや逃げを
コソコソ思わずに
走り出せるかな



だけど今日も君が笑うのならば

本当に少しだけど
世界を変えていけるような
そんな気がする

このマイナスな気持ちを
勇気に変えて、明日から
生きていける



僕の手の伸ばせる範囲を超えた

その先


君の手を手に繋ぎ合わせた

その距離まで







その先まで































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(C)A t S u
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