君と、僕の恋


( answer ** 1/3 )



あ――‥と、小さなつぶやき。

梨菓じゃん!と、大きなシャウト。

ちょっとは人目ってもんを気にしろよぉ、優耶ぁ。


「梨菓変わらんなぁ」

「…声でかい」

「いやぁ、嬉しくてつい」


つい、じゃないってば。
嬉しくてって 私もその言葉が嬉しいよ。めちゃくちゃ。

優耶は歯を見せて笑ってる。
この笑顔にいつもつられて笑っちゃうんだよね、ついつい。


「優耶は変わったね、髪型」

「そー?」


と、髪型を気にしながら言う。

いや、だって私が最後に見た優耶は高校の卒業式の日だし、…坊主だったし。野球部だから。いや、だったから。
それに、高校卒業してから3年の月日が経っているのだ。
そりゃ 髪だって伸びるか。

なんか優耶、雰囲気変わったなぁ。
坊主のときは可愛いって感じだけど、今は……格好いい?


「優耶、イマドキっぽいね」

「どーも」


照れくさそうに笑う優耶は、あんまり変わってなかった。
やっぱり、笑うと可愛さが残ってるのがわかる。
えくぼが可愛いんだな、これが。


「梨菓はこんなとこでなにしてんの? 待ち合わせ?」

「大学行く途中。優耶は――‥」


訊く前に、分かった。
女の子がひとり優耶に向かって走ってきてるのだ。
こりゃ、答えはひとつ。


「デートの待ち合わせ?」

「ピンポーン!」


にっと笑う優耶が憎らしい。
こんなに好きな笑顔が、誰かのものになってるなんて。

苦しすぎるよ。


「おじゃまかな?ばいばい」


目を伏せて去ろうとする私の手を、優耶は寸でのところで止めた。
――なんで止めるの?
優耶とあの娘が楽しそうにしているところを、私に見ててほしいの?


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